猫の膀胱炎
猫は泌尿器疾患が多いと言われますが、慢性腎臓病とともに有名なのが膀胱炎です。特に寒い冬の時期に重症化しやすく、1〜2歳の若くて元気な子でも多く発症がみられる病気です。
症状と原因について
ほとんどの場合で排尿の異常に気付いて受診されます。具体的には「排尿の回数が増えた」「トイレに何回も行くのに尿があまり出ていない」「排尿時に違和感があるのか鳴く」「尿の色が赤い」などです。
尿検査でのストラバイト結晶
膀胱炎の原因はいくつかありますが、比較的多いのが尿石症や特発性膀胱炎といわれるもので1~2歳の若い猫ちゃんでもよく発症します。尿石症は膀胱内に結石ができてしまう病気で、猫ちゃんでは特に砂状の結石が多量にできる事が多いです。結石にはいくつか種類がありますが、最も多く見られるのがストラバイトという種類のもので、多くは食事療法で溶解させて治療する事ができます。
意外と危険な病気?
尿石症は頻尿や血尿といった膀胱炎症状のみであればそれほど危険な病気ではありませんが、尿道閉塞という症状の時は命に関わる緊急疾患となります。特にオス猫ちゃんは尿道先端が非常に細くなっており物理的に詰まりやすいので注意が必要です。
尿道閉塞とは
砂状の結石が尿道の先端に詰まってしまい排尿ができなくなる状態。完全に詰まってしまうと急性腎不全となり治療が遅れれば亡くなってしまうとても恐い病気です。尿道閉塞の可能性がある場合には1日でも様子を見てはいけません、すぐに受診するようにして下さい。
大事なこと
膀胱炎だけなのか、尿道閉塞があるのかは症状だけでは判断できない事があります。頻尿や血尿が見られたらすぐに受診して検査を受けるようにしてください。猫ちゃん(特にオス猫)の膀胱炎は油断大敵です!