マイクロチップ
マイクロチップとは個体識別用の15桁のIDナンバーが登録された2mm×約1cmのICチップです。IDナンバーは世界で唯一の番号で、飼い主さんの情報とともに登録されます。太めの注射針の様な器具を使って肩甲骨付近の皮下に装着します。
実際の装着方法
各病院で装着の仕方には多少違いがあると思いますが、基本的には皮下注射と同じなので、ワクチン接種と似ています。当院ではほとんどのケースで沈静や局所麻酔は使用しないで装着しています(必要であれば使用します)。普通の注射よりも針がかなり太いですが、2~3秒で終わってしまいますし痛がる子は少ないように思います。
さらに、去勢手術や避妊手術の際に全身麻酔下で装着する事もできます。この方法が一番楽だと思います。
左:マイクロチップ装着機 右:マイクロチップリーダー(ナンバー読取)
海外へ行く
ペットを連れて海外へ行く時や、日本に帰国する時にはマイクロチップを装着していないと入国が大変です。どこの国かで必要な手順や書類も異なりますので手続きの仕方は様々ですが、まずマイクロチップ装着をして個体識別をできるようにしておく事が必要になります。
迷子の時に
事故や大規模災害などで不運にも迷子になってしまった時には個体識別に役立ちます。リーダーで調べれば飼い主の情報もすぐに確認できるので保護さえされれば家に帰る事ができます。
迷子札などとは違って取れてしまう事はまず無いのでその点は安心できます。
盗難の防止
まれですが、実際にペットの盗難は起こっています。さらに見つかっても証拠が無ければ取り返す事ができないというケースもあるみたいです。マイクロチップを装着していれば確実に証明する事ができます。
マイクロチップの装着が一般的になってくると盗難を抑止する力になるかもしれません。さらに義務化すれば無責任にペットを捨てる事が出来なくなりますので、かわいそうな動物達を減らす事ができる可能性があります。