ワンちゃんは皮膚のトラブルが多いです。特にカユミを伴う皮膚炎です。一番多いのは膿皮症という細菌性皮膚炎ですが、その背景に犬アトピー性皮膚炎や食物アレルギーといった基礎疾患が関与しているケースも多く見られます。ある程度若いワンちゃんで、膿皮症を抗生物質で治療してもカユミが治りきらなかったり、すぐに再発を繰り返す場合には注意が必要です。アレルギーは過敏な免疫反応によって起こります。免疫というのは身体にとってとても大事なもので、外界から入ってくる細菌やウイルスから身体を守るシステムですが、アレルギー体質の場合には花粉やハウスダスト、食事中の蛋白など本来無害な物に対しても反応するようになり炎症を誘発してしまいます。
最近よく見かけるのが小型犬の眼の周り、口の周り、耳、足の裏、首から胸の背中の皮膚炎です。1歳位の若いワンちゃんでこれらの位置に皮膚炎がある場合は食物アレルギーの可能性がありますので、アレルギーの検査や治療が必要となります。
アレルギーや免疫の分野は勉強するとすごく難解なところですが、個人的には好きですごく興味がある分野なんです。アレルギーの話になると診察が長くなりますが、お許しを(^з^)-☆!!